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浸透型コンサルティング

※※この記事は様々な制度導入の際に共通して言える内容ですが、人事評価制度導入の際により顕著なため人事評価制度を例にご説明します。

 

 

新しい人事評価制度を社内に導入し、運用を定着させるのは、実は簡単なことではありません。

 

 

制度導入したものの、思うように運用されず、期待通りの効果が得られないことが多々あります。
運用されてはいるものの形骸化していて、ほとんど機能しないこともあります。
導入の進め方を謝ると従業員から反発が起こり運用開始できない場合すらあります。

 

 

なぜこういった事態が起こるのでしょうか。
それは従業員の皆さんが新しい人事評価制度の意義や内容を十分に理解しておらず、主体的に運用する気になっていないからです。

 

 

主体的に運用されなければ、次のようなことが起こります。
・日常業務の多忙を理由に目標設定や評価・フィードバックに十分な時間を取らない
・目標や評価項目の向上に向けて頑張らない(目標達成を意識して仕事をしない)
・評価者が評価やフィードバックに必要なスキルや行動を習得しない
・評価者が評価対象者の働きぶりをきちんと見ない
・当たり障りのない評価をして御茶を濁す

 

 

そのような状況に陥ると、部下は上司からの評価に納得ができず、不公平感を抱くばかりです。
人事制度そのものへの不信感も高まり、ますます適切に運用されなくなってしまいます。

 

 

それを防ぐため当社がご提案しているのが「浸透型コンサルティング」です。

「浸透型コンサルティング」とは、制度のスムーズな運用・定着を目的として当社で開発した手法です。

 

 

通常、人事評価制度を導入する場合には、経営陣や人事部等一部の人が主体となって制度を設計します。そして完成した制度を社内説明会などのタイミングで初めて従業員に公開します。

それに比べて「浸透型コンサルティング」では制度設計のできるだけ早い段階から多くの従業員の皆さんに関与いただき、一緒に制度設計を行います。

 

 

 

 

 

 

この手法には2つに利点があります。

 

 

1つ目は、人事評価制度に対する従業員の理解が進むことです。

 

 

シンプルな人事評価制度であったとしても、導入の狙い・目的・思いや運用上の重要ポイント等はなかなか理解されないものです。理解されないまま運用されるので、期待される効果が得られなかったり、時には逆効果になっていることもあります。

 

 

例えば、上司と部下のコミュニケーションを活性化するために、会話の材料として見やすい評価表を作成したのに評価シートだけがやりとりされ、まったく会話がなされていない場合などがあります。本来の狙いとは逆効果になってしまった例です。

 

 

制度設計の時点から多くの従業員が関与していると、制度を理解している人が増えます。よく理解しているので部内で制度について説明してくれたり、部員の質問に答えてくれたりします。運用定着に向けての部内の起点になって貰えるのです。

 

 

2つ目は、人事評価制度に対して従業員に主体者意識を持って貰えることです。

 

 

一般的に人は、他者が作った制度を見せられると、それに対して批判的な目で見がちです。粗探しをしたり、不備を見つけて非難したりします。それに対して、自分たちで作った制度に対しては「多少の問題は見逃して欲しい」「問題は改善しなければ」という気持ちになりやすいものです。

 

 

これは制度に対して主体的に向き合っているということを意味しています。主体的に向き合うと問題があった時に非難ではなく改善しようとします。多くの従業員が主体的に向き合えば人事評価制度がどんどん改善され、より実態に即したものになるでしょう。

 

 

 

 

 

「浸透型コンサルティング」にはこのような利点があります。

 

 

ただし、多くの人を巻き込みますので設計作業の難度は高まります。
従業員各人の理解度のばらつきや反対意見などもうまく取りまとめながら作業を進めていく必要があります。

 

 

設計に苦労する分、導入・運用は格段にやりやすくなりますので、ぜひ一度ご検討頂ければ幸いです。

 

 

 

 

 

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